ダイエット中にもっとも避けたい揚げもの、食べたくなったらどうする?
ダイエット中に避けたい食べものNo.1が、揚げもの。油の塊だから、とわかってはいても、食べたくなるのが人間の性。油の量を控えたり、「揚げる」ではなく「焼く」という調理法にするのも方法ですが、下ごしらえでもできることがあります。
【その1】野菜は大ぶりに切る
野菜の揚げものなら、肉や魚介にくらべて低カロリー。でも、野菜を細切りにして衣でまとめたかき揚げは、油に触れる表面積が大きくなる分、カロリーも増えがち。ピーマンやパプリカなら4等分、しいたけやエリンギなら半分、と、大ぶりに切るといいでしょう。にんじんやじゃがいも、かぼちゃなど固い野菜は下茹でして、火を通りやすくしておくとオイルカットにつながります。
【その2】鶏肉はそぎ切りにする
鶏肉の唐揚げがどうしても食べたい!というときも、ありますよね。鶏肉は、必ず皮と余分な脂(黄色い部分)を取りのぞき、そぎ切りにします。薄くすることで火が早く通るので、少ない油で調理できます。
【その3】衣は水分を強めにして薄づけに
天ぷらの衣は、一般的なレシピより水分を多めにして(サラサラでOK)、食材に薄くまとわせる程度にします。唐揚げの粉も、しっかりはたいて余分な粉を落としましょう。
【その4】フライが食べたいときは、パン粉に一工夫
えびフライやカキフライ、コロッケなどをするときには、パン粉をフードプロセッサにかけて、できるだけ細かくしておきましょう。パン粉が吸収する油分を控えることができます。
お肉を食べたいときのカロリーオフ方法
ダイエット中でも、貴重なタンパク源であるお肉はぜひとってほしいのですが、うっかりすると高カロリーになりがちなので、要注意。部位にもよりますが、カロリーオフできる下ごしらえの方法をご紹介します。
【その1】余分な脂身、皮を必ずとる
これは、牛でも豚でも鶏でも他のお肉でも必須。あまり厳密に取らなくてもよいのですが、特に鶏肉は、皮をとるだけでもカロリーダウンになります。
【その2】下茹でする
お肉を炒める場合、下茹でして余分な脂を落としておくといいでしょう。中まで完全に火を通さず、しゃぶしゃぶのイメージでさっと湯にくぐらせておくだけでOKです。
【その3】グリルで焼いて余分な脂を落とす
焼き肉にする場合は、フライパンではなくグリルを使って、余分な脂を落とします。
じゃがいもを水にさらさない
じゃがいもを炒め物に使うときは、切ったら水にさらすのが下ごしらえの鉄則。これは、じゃがいもに含まれるデンプン質をとり、調理時に粘りがでるのを避けるため。しかしダイエット中なら、逆にそのデンプン質を利用してカロリーオフができます。
例えば、じゃがいものグラタン。一般的には、牛乳と小麦粉、バターを使ったベシャメルソースでつくりますが、切ったじゃがいもを水にさらさず牛乳で煮てソースにとろみをつければ、バターいらず。重たくなりがちなグラタンも、あっさり仕上がります。じゃがいものガレットも同様にデンプンを利用した料理なので、チーズを使わずにシンプルに仕上げることができます。
生野菜は細かく、根菜は大きく
ダイエット中に、野菜はたっぷり摂りたいもの。でも、漠然と食べるのではなく、切り方に工夫をして、効果的に食べるのがポイントです。
【その1】生野菜は細かく切る
レタスやきゅうり、トマトなど、生でサラダで食べる場合は、千切りや粗みじんにするなど、なるべく細かく切ります。大ぶりだと見た目のカサだけが増えて食べるのが億劫になってしまいますが、細かく切ることでカサが減り、たっぷり食べられます。また、ドレッシングのなじみもよくなるので、必要以上にドレッシングをかけることも避けられます。
【その2】根菜は大胆に切る
反対に、にんじんやじゃがいも、カボチャやごぼう、かぶなどの根菜を蒸したり、煮物にする場合は、存在感溢れる大きさに切ります。よく噛んで食べることで、満腹感を得ることができます。
食べるときの手間を残して下ごしらえする
例え、ダイエット中としても、食卓が淋しいと食事に満足感を得られず、リバウンドしてしまったり間食が増えてしまったりします。それなら、食べる時をイメージしながら下ごしらえをすると、より効果的です。
【時間をかけて食べるような工夫を!】
カロリーオフももちろんですが、時間をかけて、よく噛んで食べることがダイエットの鉄則です。そのためには、逆に食べるときの手間を残した下ごしらえがポイントです。
例えば、海老。一般的には殻を剥き、頭、尾、背わたを取っておきますが、見た目のボリュームが減り、しかも食べやすいので、ついついたくさん食べてしまいます。頭や尾、殻は残したままで調理すると、仕上がりも華やかで、また、殻を剥きながら時間をかけて食べることができます。背わたは節の間から竹串を入れて取りましょう。殻を剥きやすくするには、腹側にキッチンばさみで切り込みを入れておくといいでしょう。同様に、あさりやしじみなどの貝類も、むき身でなく貝のままで調理をするといいでしょう。
いかがでしょうか? 下ごしらえでこんなにも健康やダイエットに役立つポイントがあります。ぜひ実践してみてくださいね。
ライターであり、調理師。野菜をこよなく愛し、執筆のかたわら、オーガニックレストランのシェフや寿司シェフなどを務める。