時間をかけずに調理時間を減らすための食材購入術
忙しいアラフォー女性にとって、時間はとにかく貴重なもの。特に毎日の食事の準備にかける時間はなるべくなら減らしたいものですよね。
その第一歩は食材の購入時から始まります。ここで大切なのは、時短にプラスして「節約」を選ぶのか、何がなんでも「時短」にこだわるのか?です。時短+節約派の場合にはまとめ買いがオススメ。食材がお得に購入できる上、数日分の下ごしらえが一気にできるのがうれしいポイント。
とにかく時短にこだわるなら、同じ食材でも用途別に買いそろえるのも方法のひとつです。例えば、豚肉をブロックで購入して使い分けるのではなく、炒め物用に薄切り肉、ハンバーグ用に挽き肉などと、買い分けるのです。野菜も丸ごと買うのではなく、最近では炒め物用、サラダ用、鍋物用など、メニューにあわせて、洗うだけで調理できるようなセット野菜があるので、それらを活用してもいいでしょう。
調理のしやすさ、火の通りやすさを考慮して切り分ける
意外と下ごしらえの手間と時間がかかるのが、野菜。健康を考えると食べないわけにはいかないので、週に1度、時間を作って、まとめて下ごしらえをしてしまいましょう。気をつけるポイントは4つ。
【ポイント1】
玉ねぎなら「みじん切り」「くし型切り」「薄切り」、にんじんなら「みじん切り」「千切り」「乱切り」、ネギなら「みじん切り」「小口切り」など、使うメニューを想像しながら数パターンに切り分ける
【ポイント2】
火が通りづらい根菜は下茹でしておく
【ポイント3】
葉物やキュウリ、千切り野菜は刻んでから塩漬けにしておくと便利
【ポイント4】
冷凍ストックだけでなく、その日から使える冷蔵ストックも数日分とっておく
あらかじめ1週間分のメニューを想定しておくと、より下ごしらえの段取りもはかどりますね。塩漬け野菜はそのまま食卓に出してもいいので、常備しておくといいでしょう。また、肉や魚など、直前に加熱調理するものに関しては、特に火の通りやすさを考慮した上での下ごしらえが必須。
【火の通りやすさを考慮した下ごしらえ】
その1 メニューごとに大きさ、薄さを揃える
その2 厚切り肉やかたまり肉は、フォークで穴をあけたりナイフで筋に切れ目を入れておく
このひと手間で、実際の調理にかかる時間を短縮することができます。
文明の利器は苦手を補うために使う
時短調理の下ごしらえに必須なのが、便利な調理器具。電子レンジはもちろん、圧力鍋やハンドブレンダー、野菜のスライサー、シリコンスチーマーなど、かゆいところに手が届く調理器具は星の数ほどあります。
だからといってやみくもに揃えても、使いこなせず宝の持ち腐れになることも。買うかどうか判断に迷ったら、自分が料理の手順の中で、何が苦手なのかを見つめてみましょう。
包丁を上手に使いこなせるのであれば、スライサーはかえって使いづらく、時間がかかるかもしれません。料理の手順で時間がかかる部分は人それぞれ。苦手な作業の時間を短縮するための便利グッズを揃えるのがポイントです。
洗いものを出さないための下ごしらえ
時間を短縮するためには、調理の時間を短縮するだけでなく、後片付けの時間を短縮することも大事。そのために、下ごしらえの段階で下味をしっかりつけておくのがカシコイ方法。ジッパー付き保存袋を活用すれば、極力洗いものを出さない下ごしらえがかないます。
【洗い物を出さないための下ごしらえのコツ】
その1)肉や魚は漬けダレに漬けて保存袋へ。ボウルやバットいらず、フライパンひとつで完成!
その2)魚の切り身は塩をふって、余分な水分をペーパーでしっかりとってから、さらに塩こしょうして保存しておけば、ムニエル、ホイル焼きなどにすぐに使える
その3)数種の野菜を用途別に切って、ミックス野菜バッグをつくっておくと便利
その4)鶏肉の唐揚げなどは、調味料に漬けて保存袋へ。調理直前に水分を切って、袋に粉を入れてまんべんなくまぶせば揚げるだけ
誰もが広いキッチンで調理できるわけではないので、場所をとりがちなザル、ボウル、バット類をできるだけ使わずに調理するための下ごしらえを目指しましょう。
整理整頓でさらなる時短を目指す
さらなる時短料理を目指すなら、保存時の整理整頓を心がけましょう。
できれば、保存容器を統一すると冷蔵庫、冷凍庫内が美しく整い、無駄なく収納できます。保存容器や保存袋には、「食材名」「日付」「切り方」「どこまで下ごしらえしてあるか」を記しておきましょう。庫内を整頓することで、たくさんの食材から目当てのものを発掘する時間を短縮するだけでなく、無駄なく使い切ることもできて一石二鳥です!
ライターであり、調理師。野菜をこよなく愛し、執筆のかたわら、オーガニックレストランのシェフや寿司シェフなどを務める。