
ついつい尽くしすぎてしまい相手が調子にのって浮気されるパターンを繰り返してしまいます…こんな状況から抜け出したいです!
【お悩み】
好きになると何でもやってあげたくなってしまって、尽くしすぎてしまうんです。すると彼は調子にのって浮気をしはじめ結局私から離れてしまう…というパターンを繰り返しています。どうしてそうなってしまうんでしょうか? 男性は尽くされるのは嫌いなのでしょうか?
彼女ではなく母親になっていませんか?
心理学の交流パターンとして、相手の顔色を見ていると、顔色を見られている方は強気になったり上から目線になったり、ということがあります。
彼が「この人は自分の顔色を見て何でもしてくれる」と潜在意識で感じているのかもしれません。恋愛のパターンによくあるのが、最初は女性も大切にされている感じがしていて心地良かったけれど、彼の目が自分に向いていないと途端に不安になり、彼が離れていかないように一生懸命尽くしてしまう、というものです。
相手のためになんでもせっせとしてしまい、相手が何もしなくなるということは100%目が彼に向いているということでしょう。自分がしてあげなくちゃ、と思っているなら彼女というより、それは、母親です。
それがパターンになってしまうと相手も尽くされる事、顔色を見られる事が当然となり、2人の関係が出来上がっていきます。
相手が離れていくのが怖くて尽くしていませんか?
一般的に女性は、相手の目がいつも自分に向くことを望んでいます。女性が大切にしたいのは、二人で一緒に過ごす時間であり、体験の共有です。愛されているという実感や、繋がっているという感覚は、そこから育つのでお付き合いが深まっても相手の目が自分に向くことを望むのです。
しかし男性は、恋愛初期の盛り上がりの時期を過ぎると、社会や友人など外へのつながりに目が向き始めます。すると、女性は不安になり相手に興味を持ってもらうために尽くす、という行動を取ることがあります。
最初は相手から言い寄られ、大切に扱われていたのにだんだんと逆転してしまう。これは女性が発する雰囲気や行動によって相手の反応が変わってしまった結果です。
彼を突き放せとも言いませんし、自分が心からしたい事ならばすればいいことですが、もし、相手が離れていくのが怖いからし尽くしてしまうというのでは、このパターンからは抜け出せません。
子供の頃の親子関係が今の男女関係に
男女関係というのは子供の頃の親子関係が多々影響しています。
子供は親に愛されるために、親の目が自分に向くことに一生懸命です。子供の頃「お母さん見て見てー!」「お母さん、あのね、あのね」が常に満たされて育った人は、あえて大人の今、求める必要はありません。
幼少期に満たされなかったもの、例えば、お母さんが、ピアノの発表会の時に自分より姉を褒めた、という幼少期の経験。その時感じた寂しさや孤独感の怖さが心に残り、とにかく自分に目が向くようにピアノを頑張ります。お母さんに目を向けてもらうには頑張らないといけない、と子供ながらに決めるわけです。すると、自分がどうしたいというよりも目を向けてもらうことが目的になってしまいます。
なぜ、そうなるのか?
迷子になった子供を想像してください。
子供は親の姿が見えなくなると、「生きていけない!」程のとてつもない恐怖感を味わいます。だから、火がついたように泣きじゃくったりするのです。親が見てくれることが何より生きていくうえで重要だからです。
ですから、現在、愛してほしい人に振り向いてもらいたいような、子供の頃と似たような環境に身を置いたとき私たちは“癖”のように子供の頃に取り込んだことを繰り返してしまうのです。自分に目が向くように頑張るのです。
このような“癖”が、何百、何千と集まって私たちの性格の元になっていきます。
本当に彼がして欲しいこと?それともただのお節介?
これは、「あ、私、子供の頃から同じことをしている。でも、もう私は大人だから自分で生きていける」と気づくだけでも変化があるはずですし、根本的な改善は専門のカウンセラーを頼るのも良いでしょう。
カウンセリングで解決すると「尽くさなくても大切にされるようになった」ということも起こりますが、「男性の好みが変わり、手がかかる人を選ばなくなった」という変化も多いです。
また、彼が何もしないことにイライラする人は、「やってあげている」という感覚がないか、チェックしてみましょう。「あんなにしてあげたのに」、「こんなに私が心配してあげているのに」と思う時は、相手のためでなく、自分が愛されたい、感謝されたい、という見返りを求めているものです。
人は自分がして欲しいことをしてくれる人や、言って欲しいことを言ってくれる人には好意を持ちますが、求めていないことをせっせとやられても、それは押し付けられていると感じ圧迫感を覚えます。居心地が悪くなり、逃げ出したくなります。
彼がして欲しいことなのか、自分勝手なおせっかいなのか一旦立ち止まって考えてみることが大切です。
お節介だと気付いたら、スパッとやめることです。
そして、今まで一生懸命彼に使っていた時間を、自分を磨く時間に使ってみましょう。彼以外に自分の大切な時間を持つことです。何もしなくても100%自分から離れない追いかける必要のない女性より、他の人に取られるかもしれない位魅力的な女性からは目が離せないものです。自分だけのものにしたいと思うものです。
その魅力は見た目だけでなく、例えば心地よいコミュニケーション力を身につける、夢中になってキラキラできる時間を持つ、などからも磨かれていきます。
まずは自分自身の事に気づき、自分の発する雰囲気や行動を変えてみましょう。
心理カウンセラー 鹿屋由佳
東京・福岡を拠点に講座や面談カウンセリングを行う。ボイスマルシェ電話カウンセラー、テレビ番組のコメンテーターなど幅広く活動中。