上手な「断り方」を知ってもっと生きやすく!【“心のマナー”メソッド#03】

上手な「断り方」を知ってもっと生きやすく!【“心のマナー”メソッド#03】

断るのが苦手、という人は多いのではないでしょうか?それが、会社の上司やママ友だったりしたら余計ですよね。そんな時、“断りの作法”を知れば、もっと楽に断れるようになるかもしれません。そこで、国際基準マナー講師 大網理紗さんに教えていただきます。


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負の感情を上手に伝えられるようになることが大人の女性の証

私たち日本人は、“察しすぎてしまう、空気を読みすぎてしまう優しさ”を持っているのでしょうね。以前、VIP接遇業務に従事していた時のホテルの支配人が「女性は誰でも生まれながらにして高い察する能力を持っている」と話していました。私たち女性は元々高い能力を持っていて、大人になればなるほど、職場や子どもの学校・幼稚園、親戚付き合いと、様々なシーンで周りとうまくやろうと頑張り、さらに空気を読もうとします。そしてそれをくり返すうちに、無意識のうちに「察しすぎてしまうクセ」がついてしまったのかもしれません。だからこそ「断ったら相手がどう思うか?」という相手の反応や相手との今後の関係性が気になりすぎてしまうのでしょう。

知人のアメリカ人男性が「日本人女性は断る時にダラダラと言い訳をするね。断るのだから一言”NO”でいいのに」と言っていましたが、そんな私もつい一言で終わらせたら失礼なのでは…と、長い言い訳をしてしまう一人かもしれません。特に女性は断ったり怒ったりクレームを言ったりという「負の感情」を伝えることへ、マイナスイメージを抱きがちです。ただ、マイナスのイメージがある感情も、人間には必要な感情でなくてはならないものです。
誰であっても、大切なものを守るために、そのような感情を抱く場面は必ず出てきますし、相手に伝えないといけないシーンがでてきます。そういったネガティブな感情を上手に表現できるようになることが大切なんですね。負の感情もエレガントに上手に伝えられてこそ、本物の大人の女性といえると思います。

断ることを悩むのではなくアフターフォローで何ができるか考える

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例えば、会社の上司や先輩から食事に誘われた時、どう断ったらいいかみていきましょう。これは女性が自分の意見を伝える時もそうですが「強い信念と考えを心に秘め、 優しい視線と態度をとりながら明瞭な言葉で伝える」ことがポイントです。その際、ポイントは3つあります。

1つ目は、「相手に察してもらうことを求めない」ということです。 なんとなく行きたくなさそうな空気を出したり、「どうしてわかってくれないのだろう…」と思うのではなく、きちんと言葉にして伝えること。 曖昧さがモヤモヤをうんでしまうので、断る理由をわかりやすい言葉にして伝えることが大切です。

2つ目は、「マイルールをもつこと」。はっきり相手へ自分の意志を伝えられないというのは「なぜ自分が断るのか」自分自身の考えが明確になっていないからかもしれません。おすすめは「しないことリスト」を考えてみることです。たとえば「20時以降の宴席はすべて断る」「二次会は行かない」など、自分の基準を持って、それを明確にしておくと「断る基準」ができます。「なんとなく行きたくない」ではなく、なぜ行きたくないのかを明確にする。
20代のころお世話になった教育関連会社の社長に「40代になったら、いかにやらないこと、しないことを決めるかで人生が変わってくる」と言われた記憶があります。なんとなく、ほどほどのお付き合いばかり…というのはもったいないことです。「ほどほどのものを選ばない」ためにも、何が好きで、誰と一緒に過ごしたいのか、考えてみてください。それぞれの選び方は、その人のこだわりによってでき上がるものですから、まずは自分の生活を見直してみることからはじめてみましょう。そして、自分の選択に十分な覚悟を持てるようになることが大事だと思います。

3つ目は、「アフターフォローに力をいれる」こと。もしその後の関係性が気になるなら、「先日はお誘いいただいたのに申し訳ございません」と、ちょっとした差し入れをしたり、別の機会に自分から誘ってみたりするのもいいでしょう。断るかどうかで悩むのではなく、「アフターフォロー」で何ができるか考えてみるほうが、ずっと良い人間関係を築いていけると思います。

自分なりにベストなバランスを探していく

私自身は20代の頃は断ることに苦手意識がありましたが、今はありません。年齢を重ねるとともに、自分が大切にしたいものがより明確になってきたからだと思います。
私たち女性は、人生を楽しむために、欲張りになっていいと思います。仕事も子どもも自分の時間も大切にしたい。でもそのためには「潔さ」を持つことも大切だと感じます。断れずにあれもこれも…とプラスし過ぎずに、時には「潔く断る」という勇気。その勇気の積み重ねが、大人の女性として必要な洗練性へと繋がっていくのだと思います。
ただそれと同時に、「あまり気乗りしないものでも1度は行ってみる」という柔軟性とフットワークの軽さも忘れずにいたいと思っています。大人になると新しい体験をする機会はどんどん減っていくものです。どうということのない日常生活のどこかに、「すごい!」「わあ!」という小さな感動ができる、楽しみを見つけられる目線を持つのもまた、素敵な大人の女性の要素のひとつです。その両方の視点が必要で、自分なりにベストなバランスを見つけていく過程こそが本物の大人の女性への階段を上ることだと思います。

「失ったものを数えるな、残されたものを最大限に生かせ」

これは、パラリンピックの創始者ルートヴィヒ・グットマンの言葉です。私が代表理事をしている「一般社団法人100年先のこどもたちへ」という団体で、日本パラリンピアンズ協会理事であり、パラリンピック柔道の選手でもある初瀬勇輔さんをお招きした際、いつも心に留めている言葉として教えていただきました。
私たちは人生の中で、ついどうしても自分が失ったものに対してばかり目を向けてしまいます。失ったものに目を向けすぎず、自分が選んだもの、大切にしたいものに目を向けるようにする。断ったことで、もしかしたら失うものがあるかもしれません。でもそのかわりに、自分には大切にした何かがある。そんな視点を持つことで断ることをネガティブに捉えることがなくなるのではないでしょうか?そしてそれが本物の大人の女性に必要なことだと思います。

リサ・コミュニケーションズ代表 大網理紗



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この記事のライター

話し方&国際基準マナーのスクールRiSA Communicationsを設立。国際基準マナー講師。

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