
セックスレス改善は心して取り組まなければ“外しまくる”
ウェブサイトや本で「セックスレス改善方法」をいつでも読める昨今ですが、とはいえ、それが自分のカレシや旦那さんにドンピシャ当てはまっているわけではないので「注意しましょう」とアドバイスしております。ダイエットもしかり。糖質オフが向いている人もいれば、筋トレや朝食抜きが合っている人もいます。風邪の治し方もしかり。市販薬飲んで熱いお風呂に入る人も入れば、生姜湯飲んで首に温湿布する人もいる。人によってそれぞれです。セックスレス改善は、ダイエットや風邪を治すより超難関な案件ですので、心して取り組まなければ“外しまくる”のです。
自分のパートナーの個性を知る以前にやること、それは男性全般のエッチな感覚は全然違うということを学んでおくこと。前回はマスターベーションで射精するまでの時間に焦点を合わせました。今回はマスターベーションをする姿勢を見ていきましょう。
パートナーの分身に愛を込めて接していた?いる?
TENGAが行った調査結果では男性が試みたことがあるマスターベーションは“手を上下にピストンさせペニスを刺激する”が97.5%でダントツ1位、王道です。男性はめんどくさがり屋さんが多いため、寝る前に手軽でチャチャっとできるのが手によるピストンです。几帳面な男性や、クリエイティブ精神がある男性、ひとりエッチに情熱をそそぐ世代の男性ですと、こんにゃくを茹でて穴をあけたり、お気に入りのハンカチを巻きつけたり、シャワーの水圧を使ったり、エッチな穴あき抱き枕を買ったり・・。あの手この手で快感を追求します。
TENGA調査では、“肛門や尿道に何かを入れる”というものもあります。これは泌尿器科の医師からもよく聞く話です。何を入れるかは、女性にとってはサプライズなものばかりです。(もちろん女性も様々なものの挿入にチャレンジしている人もいますので非難してはいけませんが)。尿道には靴紐、竹串、綿棒。肛門はここでは挙げませんので想像してください。入れたものが出なくなって病院に搬送されている男性も存在するのです。マスターベーションの嗜好は実に様々なのです。本当に「そこまでするか!」というほどのバリエーションがあります。
さて、2位は“射精の前に寸止め”が30.3%。これは、私の周りの男性に尋ねてみますと、「気持ちのいい時間をなるべく長引かせたい」「長時間キープできるよう鍛えたい」「瞬間のこらえる感覚を1回で終わらせたくない」など、かわいらしい男心が吐露されました。続いて3位は石鹸利用、4位はローション利用です。
やってみたいひとりエッチ1位は“TENGAを使用したい”でした。2位は普通のオナホールを使用したい。これはTENGAがすこしお高いからかもしれませんね。3位はローションを使いたい。
注目すべき4位は“自分で舐めたい”の7.4%です。2,000人の母数ですから13人に1人です。まるでティーンエイジャーへのアンケートかと思うほどの回答。彼女や奥さんがいても“マスターベーションはする”のが男の性です。そこで自分で舐めたいという人が少なからずいるということは「舐めてもらうのが好き♡」とも取れるではありませんか。
ここで、我々女性は自分を顧みなければなりません。相手がそれほど好きな行為を、過去、心をこめてしていたか? そして現在はどうだ? 私は昔から風俗のおねえさんたちをリスペクトして「風俗に学ぼう」と伝えています。カレシ、旦那さんの分身に愛を込めて接していたか。触れていたか。口に含んでいたか。いつくしんでいたか。
チクリと心が痛んだ場合、男性全般が好きなオーラルセックスを怠っていたと反省してください。「セックスレスの原因はわたしにもある?」と自問自答の1歩です。
わかっているようでわかってないのが“夫のエッチのツボ”
そしてマスターベーションの時に見ているものの首位は圧倒的に実写アダルト動画(無料有料含む)です。他の項目の追随を許しません。有料動画に関しては30~40代男性が24.8%で高い比率をキープしています。さて、ここが重要です。まさにアラフォー、40代女性のパートナーの年代ですね。
「お金を払ってでも良質のセクシーな動画を見たいんだ!」
あなたとセックスをしていても、3ヶ月セックスレスでも、そんなの関係ない。
「お金を払ってでも良質のセクシー動画を見たいんだ!」
女性にはよくわからない男性のエッチな形態がぼんやり見えてきませんか。男性は、興奮する動画と粘膜感覚の接触がだーいすき。ということはセックスレスで悩む女性はどう動けばいいのか? 私が夫婦間セックスレスで悩める女性に必ず尋ねるのは「旦那さんはどんな動画に萌えてるの?」ということです。“あらゆるジャンルすべて”という人ももちろんいます。着物の人妻、OLもの、寝盗られもの、ソフトSM、ストッキングものetc…。
困る回答は「夫はそんなもん見ません」です。
確かに。清純な男性はエッチな行為に背徳感を感じたり、自分の世界とは違うものとバリアを貼るでしょう。しかし、人生で一度はセックスしているはず。マスターベーションもしているはず。ならば一筋の光が見えるではありませんか。「夫は性欲がまったくない」と思い込まず、徐々に性の芽生えを感じた若い頃にフラッシュバックするようなお膳立てを進めていくことが必要となります。
夫がセクシャルコンテンツにまったく関心がない、思い込んでいるのは妻ばかり…という場合もあります。「夫はそんなもん見ません」と言っていた主婦が夫のスマホに意外な画像を見つけてショックという事例をいくつも見てきました。夫は家では経済の本ばかり読んでいると言っていた主婦が、書斎の引き出しから若い女性の制服写真を見つけて失神しそうになった、という話も聞きました。
「わかっているようでわかってない夫のエッチのツボ」
これを認識するかどうかでセックスレス改善への道が少し明るくなるのです。
エッチのツボは、若い時から変わらないものもあれば、上司に連れて行かれたとある店で初めて目覚めてしまったという“遅咲きツボ”もあります。そう!エッチのツボは男性に限らず女性もなにかの「きっかけ」で変わるのです。
夫婦仲相談所所長/執筆家 三松真由美

恋愛・夫婦仲コメンテーターとして活躍中。講演・テレビ出演多数。