保育園に預けることを夫が反対 妻は家事育児に専念しなきゃダメ?【夫婦問題お悩み相談室 #15】

保育園に預けることを夫が反対 妻は家事育児に専念しなきゃダメ?【夫婦問題お悩み相談室 #15】

共働き家庭が主流となった今の日本。現実問題、夫婦二人で収入を得ないと、生活するのは厳しいと感じつつも、本心は「妻には家にいて、家事育児に専念してほしい」と願う男性も、少なからず存在するようです。今回は子どもを預けて働き続けたいのに、夫の賛成が得られないと悩む妻からの相談です。


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【お悩み】 仕事が好きで、0歳から子どもを保育園に預けて働いていますが、夫から「子どもが可哀想だ」と言われます……。

40歳の夫は、真面目なタイプで、安定した生活が送れそうだと思い、結婚を決めました。子どもを0歳から保育園に預けて働いていますが、夫からは「子どもが小さいうちは家で子育てしてほしい」と言われます。理由は「子どもが可哀相だから」だそうです。私は仕事が好きだし、社会とも接点を持ち続けたいので、会社を辞めたくありません。どうしたら夫を説得できるでしょうか。(Uさん・37歳)

ますます多様化する「家族形態」と「結婚観」

ご相談内容に入る前に……。

半世紀ほど前の日本は、「夫婦と子ども二人の4人家族」を標準家庭として掲げていました。また、義理の両親や親戚と同居する大家族も多く存在していました。
私が生まれた頃は、母の姪っ子が住み込みで手伝いに来ていたそうです。今はそんな光景はほとんど見られないですよね。

世帯主のご主人が一家の大黒柱として働き、生活費を稼ぎ、妻は家事と育児に専念し、家庭を守る、そんな役割分担の図式が当たり前のようにありました。

ところが、数十年の間に家族の形態は大きく変わりました。夫婦ふたりのみやひとり暮らしの家庭も多く、4人家族が標準家庭という概念は今では通用しなくなっています。

さらに、「子どもを産むか・産まないか」どころか「結婚するか・しないか」という選択肢まで出現し、日本の結婚観は、さらに変化を続けています。少子高齢化が進み、これからも変わっていくでしょう。家族の多様化とともに、ますます「自分らしさ」が求められる時代になったと感じています。

育児や教育方針は、結婚前のすり合わせが望ましい

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やや話がそれてしまいましたが、本題のUさんのご相談に戻ります。

結婚後の夫婦の仕事のスタンス、育児、教育方針は大切なポイントです。

「出産後の就労について」(共働きか専業主婦か)
「おおまかな教育方針」(公立か私立かなど)

これは、結婚前に話し合っておきたい内容のひとつです。

というのも、結婚生活は、出産、進学、家族同士のつきあいなど、ライフイベントの連続なので、夫婦の考えが一致していれば、家族が病気になったときやトラブルが起きた時も、互いに協力しあい、相談しながら乗り越えることができるからです。
(結婚後に、夫が子どもを欲しがらない人だとわかり、トラブルに繋がったケースもあります)

二人の意見が食い違っていたり、納得していなかった場合は、ことあるごとに相手を責めたり文句を言ったりして、不満が蓄積しやすくなります。できるだけ、意見をすり合わせておくのが理想的です。

さて、Uさん夫妻がこれからどうしたらいいのかを考えてみましょう。

「説得しよう」という気持ちでいるとうまくいかない

Uさんのご主人は、保育園に預けて母親が働くことに抵抗がある、と感じています。
そして、Uさん自身は、仕事が好きで「子どもを預けて働きたい」と考えています。

考え方に相違があることがわかったので、これから話し合いが必要です。
人はみな、「自分の考え方が正しい」と思っています。自分の思いを聞き入れてほしいと、つい主張したくなるのですが、相手を「説得しよう」という気持ちでいると、うまくいきません。無理やりこちらの意見を通そうとやっきになると、夫婦関係に溝が入ってしまうので気をつけてくださいね。

夫婦は対等な関係です。上下関係でも主従関係でもありません。結婚生活には、多少の歩み寄りや妥協は必要ですが、我慢しながら仕方なくやるのと、納得したうえでやるのとでは違います。
私の相談のケースでは、「思いを伝えずに我慢している人」が多いのですが、これでは、不満が溜まる一方です。

我慢ではなく、納得の結論を出すための話し合いを

まずは、ご主人がどうして「保育園に預けると子どもが可哀想」だと思うのか聞いてみてください。
相手の考え方を改めようとするのではなく、相手の気持ちを理解しよう、というところからスタートです。

ご主人が「子どもが可哀想」だと思う根拠はなんでしょう。本当に子どもは可哀想なのかどうか、保育園のママ友に相談にのってもらうのもいいですね。そして、専業主婦の意見も聞いてみましょう。ホームパーティでご主人も交えながら、意見交換するのもいいと思います。頭の中で考えるよりも、実際の状況を知るほうがずっと現実的ですよ。

一方で、Uさん自身も、どうして「仕事を続けたい」と思うのか、そう思うのはなぜなのか、穏やかに伝えてください。「仕事が好きで、社会とも接点を持ち続けたい」というUさんの想いはご主人にちゃんと伝わっていますか。

お互いに納得して出した結論なら、夫婦間にわだかまりはありません。Uさん夫婦が心地いいと思える家族の基準を、ぜひふたりで一緒に作り上げてくださいね。

夫婦問題カウンセラー 渡辺里佳



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この記事のライター

夫婦問題カウンセラーとして、結婚・離婚・夫婦に関するコラム記事を発信、電話カウンセリングのボイスマルシェでも活動している。

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