
筋肉強化とホルモン増加で一石二鳥
まずは夫の見た目ですが、これは、女性側の好みにもよりますね。スラリと痩せ型の少女漫画に出てくるイケメンスタイルが好みのかたもいれば、プニョっとしたくまのプーさん体型が安心できて好きと言うかたもいます。そこは好みを尊重します。しかし、目的はあくまでセックスの好循環を生み出すことですので、おさえておくべポイントのは「筋肉」です。痩せていようが太り気味であろうが筋肉さえあればOKと言えます。体型よりも筋肉強化が大切です。
なぜ筋肉がポイントなの?
それはズバリ!
「やる気一発!ホルモン」が生産されるからです。
男性ホルモンに詳しい泌尿器科医師久末伸一先生にお話を伺ったところ、男性ホルモンの一種であるテストステロンは筋肉の増大のもととなるホルモンです。筋トレによってテストステロンの分泌量が確実に増加すると言われます。
テストステロンはリーダーシップを発揮したり、決定力を後押ししたりする「やる気一発!ホルモン」です。そして性衝動を起こすのにも一役買います。性的興奮、勃起もテストステロンが作用しないとパワー不足になります。
これは私的感想ですがリーダータイプの男性、起業家、政治家、芸能系、スポーツ選手などは「やる気一発!ホルモン」が多く出ているような気がします。「上って行くぞ!」というポジティブ思考と、立ち居振る舞いからにじみ出るセクシャルオーラがあるのです。(よって、もてる。文春砲に狙われる・・)
本筋に戻します。筋肉を鍛えると、見た目もマッチョになり、男性ホルモンも分泌して仕事にも積極的になる。仕事がうまくゆくと余裕が出て、プライベートも充実する。すると身体の鈍化がなくなり、きびきび動けるのでオッサン化予防になります。そして、鏡を見る時間が増えて外見を気にするようになります。まさに妻が得する筋肉強化です。
抱かれたい男No1は、スポーツ男子ではなく”夫”と言えるように
しかし夫に「毎日スクワットやれ」と言ったところで、目的意識もないまま、簡単に言うことを聞く訳がないでありませんか。明るい出口が見えないと人は動きません。
そこで、スクワットを続ければ結果的にこんな素晴らしい未来が待っている!ということを具体的に説明しなければいけません。目的がなければ3日程度はやるかもしれませんが、永遠には無理でしょう。
もし、現在、妻がセックスに後ろ向きであるという場合「細マッチョになれば毎週する」と、お約束をしてあげるとよいでしょう。
前回述べましたが、セックスの好循環はセックスをすることで完了ではありません。夫の未病を発見し、早死にを防ぎ、妻の女性性をキープし、自信みなぎる女に変えてゆく。そして結果、100歳まで若々しく生きることができるという壮大な目的があるのです。
これらのバックグラウンドを自分らしい伝え方で夫に話し、そのために筋肉をつけようと誘ってください。
究極は“妻も一緒にスクワット”
「はい?」と首をかしげないでください。女性にもテストステロンは分泌されているのです。男性の5~10%ではありますが、確実に存在します。よって一緒に筋トレすることにより…もうおわかりですね。活力がみなぎり、しぼみかけていた性衝動も復活するやもしれません。女性ホルモンが減少の一途をたどるオバフォーこそ、スクワット。テストステロンは女性ホルモンに変化するのですって!
女子SPA!が30~40代女性200名に行ったアンケート「抱かれたい男性職業」で1位はスポーツ選手、2位はジムのインストラクターです。鍛え上げられたマッチョを見るとムラムラする、着痩せしている男性がシャツの袖をめくったときに見えた上腕筋にクラリとする。なんてことはありませんか?それは当然です!太古の昔より、強い男の遺伝子が欲しいとインプットされているのですから。(私にはアンケート結果は推測できていました)
よって、この数年間、精彩がなく、しょぼいと思っていた夫が筋トレにより、身体が変わってきたらどうなるか。体型が変わるだけでなく、やる気モードも高まっているので、自信がみなぎっているはずです。腕や太ももに手が当たり、「硬っ・・・」と感じた瞬間、女性のセクシー脳のスイッチが微妙に動き始めます。
「あなたのその硬い太ももを私の腰に巻き付けて♡」
となればしめたもの。
しかし、ここで官能小説やアダルト映画を観てセクシー脳を鍛えてきた人と、まったくそっちの世界に無関心だった人の差が出てきます。夫婦の筋トレとともに、セクシー脳を動かす感情面での刺激も入れておかなければなりません。
旦那さんといっしょに行うちょっと辛めのスクワット
では、夫と一緒にどんなスクワットをやればいいのか。久末先生曰く、最大強度の70%の負荷をかけた強めのスクワットを10回3セットでいいそうです。インターバルは1分です。
夫にだけ強要せず、妻もやる!リビングでもキッチンでもいい。たったの30回だ!
ふたりで行うと継続のモチベーションがあがってきます。そしてもちろん妻も得します。膝や足首に負担がかからぬよう、正しい方法は各自で調べてください。スポーツジムで質問してもよいでしょう。ただし、質問したインストラクターと話がはずんで「抱かれたい・・」という邪念が浮かんでも、妄想にとどめてください。目標は「夫とのセックス好循環」なのです。
夫婦仲相談所所長/執筆家 三松真由美
【監修】
久末伸一医師
2013年より順天堂大学医学部附属病院順天堂医院で「メンズヘルス外来」を担当。同科は、腎泌尿器疾患・男性機能疾患全般について24時間救急医療に対応。ダ・ビンチを用いたロボット支援前立腺摘除術も導入し、根治性と機能温存を高める治療も始めた。現、千葉西総合病院泌尿器科。
恋愛・夫婦仲コメンテーターとして活躍中。講演・テレビ出演多数。