
子どものことをことを考えたら一刻も早く結婚したいのに、彼は結婚するなら1年後と言っています。どうしたら今すぐ彼をその気にさせることができますか?
【お悩み】
独身37歳です。絶対に今年中に結婚したいです。付き合って3年の彼氏がいるのですが、転職したこともあり、結婚するなら1年後…といいます。ですがもう37歳ですし、子供のことを考えると1日でも早く結婚したいんです。彼をすぐその気にさせる方法を教えてください。
(Sさん)
あやふやにせず、一年後と答える彼の誠実さに目を向けて
出産をお考えなら、年齢の事は気になりますよね。
Sさんは子供が欲しい、そうすると「早く結婚したい!」というのもわかります。ですが、彼の方はどうなのでしょう。
Sさんは絶対に今年中に結婚したいという事ですが、彼は仕事を新しくして結婚するなら1年後と言われているんですよね。
年内ギリギリならあと約5か月以内。1年後なら年内ギリギリプラス6か月。
どうでしょう、彼の言う1年は無理な提案ですか?
一般的に女性は男性との先が見えないと不安に陥りがちです。
逆に男性は女性とのことを考えるとき、まず仕事がうまくいかないと女性に気が回らないと言う特徴があります。彼は、仕事が新しくなり今はまだそちらに集中したいときなのでしょう。
また、「仕事が落ち着いたら」なんてあやふやな表現でなく、きちんと1年後と表現していることに目を向けてみましょう。
そこを呑んでSさんが1年後に結婚できるように段取りを進めていくのはどうでしょうか。子供が欲しいとなるとやはり収入のことを考えるのは誠実な男性の考え方だと思います。1年後と時期を伝えてくれているので、そこに向かって話し合い、準備を進めていくのが無理のない方法だと思います。
考え方も行動もみんな違って当たり前
以前にも書いたのですが、心理学交流分析の哲学の1つに「私たちにはそれぞれに考える能力がある」というものがあります。
私たちはそれぞれに、生まれ育った環境が違うので価値観、倫理観も違って考え方も異なって当然なのです。
この事を私が皆さんにお話しするときに読む「ゲシュタルトの祈り」という詩があります。
(心理療法の一つの理論であるゲシュタルト療法を創始したフレデリック・パールズがゲシュタルトの祈りを通して他者との関わり方を反映したものです)
私がカウンセラーの勉強をしているときに授業で習い、私も常に心にあります。
『私は私のことをします、あなたはあなたのことをしてください。
私はあなたの期待に添うために生きているわけではありません。
そして、あなたもまた、私の期待に添うために生きているわけではありません。
あなたはあなた、私は私です。
でも、私たちの心がたまたま触れ合うことがあったのなら、
どんなに素敵なことでしょう。
でも、もしも心が通わなかったとしても、
それはそれで仕方のないことではないですか。』
今回の悩みを伺っていて、この祈りを伝えたくなりました。
彼は彼なんです。あなたとは別の存在です。
お互いにわかりあえて結ばれるなら素晴らしいこと。
伝えてもわかり合えず結ばれないなら仕方のない事。
この祈りは冷たく聞こえるかもしれませんが、
恋愛系の講座の時にこの詩を読むと、ハッと目が覚めて、楽になる方が多いです。
男性が口に出した結論を翻すことはまずない
このことを踏まえた上で、アドバイスがあります。
無理がないと私が思うのは彼が提案した1年後に結婚するということですがもしSさんがどうしても納得できず年内に結婚したいならば、Sさんの考えを冷静に彼に伝えましょう。話し合う事です。
それでも彼が年内は無理と言うのであればSさんが彼との関係をどうするか考えると良いですね。
年内に結婚してくれないならばどうするかということです。
もしSさんがお別れを選ぶのならば、それを伝えてみることです。
この場合女性がよくする行動として気を付けたいのが、『脅し』のようなもの。
これは最初のうちは少しは効果がありますが、何度か使っているうちに全く効果を発揮しなくなります。
例えば、「わかってくれないなら別れる!」なんてことを口にする。
最初は相手もびっくりし何とかなだめて機嫌をとってくれますが、本気ではないのに相手を思うとおりに操ろうとして言い続けていると思わぬ展開になります。
ある日彼に、「分かった」と言われた方がいました。
『脅し』で女性が口にする言葉は、男性の心に溜まっていきます。
女性より言葉自体を大事にする男性に、反応がないからといってたたみかけていると、どんどん心に降り積もっていきます。
そして最後に口に出た彼の言葉。
男性は考えた結果を口に出します。
結論です。
この言葉が覆る事はまずありません。
ですから、伝えるならばあなたの決意したもののみです。「わかった」という答えに自分もうなずけるものです。
Sさんが妊娠に向けて“今”できることを始めることが大切
男性を追い詰めた場合パターンとして、黙る、キレる、逃げる(LINEに返事をしない、電話に出ない、帰ってこないなど)手をあげる、があります。
男性は黙っていても考えています。
考えてないから黙るのでなく、考えるために黙るのです。
女性は反応がないと、言葉で追い詰めがちです。
なぜこのような事をお伝えするかというと、第三者の私ですら、Sさんのお悩みを拝見したときに圧迫感を感じたからです。
当事者の彼は尚のこと…ではないでしょうか。
彼は自分の仕事で大変なのに1年後に、という結婚時期の提案を出しました。
こういう時に理解を示し支えてくれる女性と男性は結婚したいと思うのです。
さて、もしSさんが1年間待つ決心ができた場合、しておいていただきたいことがあります。
基礎体温はつけていますか?
妊娠したい希望があるならば今のご自分にできること、あなたが今するべき事は、まず基礎体温計をつけきちんと排卵があるかどうかを確認することです。
きちんと高温期と低温期にわかれているかを見ていきます。
これは3か月ほどつけるとある程度予測することができます。生理が来ていても無排卵と言う事は多々あります。
また結婚に向けての様々な検診チェックもありますので併せて受けておくことをお勧めいたします。
授かりたい!と思ってなかなか授からず、調べ始めていては時間がどんどん経過します。
子供が欲しいあなたが今できる事をしておきましょう。
子供が欲しいからと結婚を焦らせた上に、もし妊娠できない理由がご自分にあるとなると自分を責めてしまいがちです。
また男性も焦らせることによって男性の機能面の低下が予想されます。
男性の心はナイーブでストレスに非常に弱いのです。
これは、不妊治療情報誌の専属カウンセラーをしていた時に感じていたことです。
不妊治療を諦め、傷ついた心を癒すためにカウンセリングを受けたカップルがご懐妊!という嬉しい報告を連続して受けた事で確信しています。
結婚は相手の感情が伴わなければ幸せにはなれません。
相手の考えも尊重し、自分の考えも冷静に伝えて、お互いに納得しながら進めていきましょう。
どうしても考えが合わないとき、ゲシュタルトの祈りを思い出してくださいね。
心理カウンセラー 鹿屋由佳
東京・福岡を拠点に講座や面談カウンセリングを行う。ボイスマルシェ電話カウンセラー、テレビ番組のコメンテーターなど幅広く活動中。