
オイルマッサージで膣の委縮を予防&緩和
デリケートゾーンを洗った後はローションやクリームで保湿を、と前回お伝えしましたが、加えて挑戦してみて頂きたいのがオイルマッサージ。オイルでマッサージすることで保湿されるのはもちろん、血行を促進して、セックスや出産で傷んだ膣の粘膜を修復することができます。そもそも、膣の内側にある膣壁は年齢とともに薄くなっていくのをご存知でしょうか?
50代で閉経する頃には、20代のおよそ半分ほどの薄さになるとか。膣壁が薄くなると粘液の分泌量は減少し、乾燥しやすくなると言われています。だからこそ、VIOなどの保湿はもちろんですが、膣の中の潤いを保つためのケアが大人の女性には必要なのです。
自分の膣の中に指を入れたことがないので心配、という方もいるかもしれませんね。ただ、指が入るか、粘液がでているかを自分でチェックするのは女性にとってとても大切です。膣が硬くなっている、セックス時に痛みがある、という方ほど取り入れて頂きたいケアです。
■粘膜ケア 膣マッサージ方法
STEP:1
まずはよく手を洗って、デリケートゾーン専用のマッサージオイルを適量手に取り、膣の外側(大陰唇・小陰唇)、そして入口(膣口)に優しくオイルを塗り込みます。
STEP:2
慣れてきたら、膣の中にオイルを塗った指を第二関節くらいまで入れてみましょう。まずは第一関節、そして第二関節というように徐々に深く入れていきます。指はまず入れやすい人差し指を1本いれ、慣れてきたら中指も増やして2本入れても良いでしょう。
STEP:3
膣の中に指を入れたら、指の腹で膣壁を触って感触を確かめます。指をゆっくりぐるりと回してお腹側・背中側の膣壁の感触の違いや、温かさを感じながらマッサージするのがポイントです。
痛みや不快感がある場合は無理をせず、毎日少しずつ膣をほぐして柔らかくしていきましょう。できれば1日1回ですが、まだ膣の乾燥や粘液力の低下を感じていない方は3日に1回ほどのスペシャルケアとして取り入れればOKです。
おすすめは、マンゴーやブドウの種のオイル!
「膣の中にオイルを塗っていいの?」と思われるかもしれませんが、粘液と親和性のある植物性オイルであれば大丈夫。私は植物療法士として様々な植物の薬理効果や成分について研究をしてきましたが、数ある植物性オイルの中でも膣の粘膜に合う傾向にあるのは、実のなる種から摂れるオイルとわかりました。たとえば、アプリコットやマンゴー、ブドウ、マカデミアナッツなどの種子から摂れたオイルです。これらは私たちの膣粘液との親和性が高く、粘膜となじみやすいです。
日本にはまだ膣マッサージ用のオイルが少ないため、私は自身の手掛けるブランド「INTIMERE(インティメール)」から「バーシングオイル」という名のデリケートゾーン専用マッサージオイルをつくりました。「バーシングオイル」はその名前の通り、出産前後のデリケートゾーンケアとしても使うことができるオイルです。膣を柔らかくほぐしておくことで出産時の裂傷を最小限におさえ、産後の回復をサポートします。産後しばらくたっている方や出産経験のない方でも、膣の委縮や乾燥がひどくなる前にオイルでケアを始めてみましょう。
膣ケアでお肌のハリツヤが変わる!?
『潤うからだ』を出版して以来、日本の様々な場所でデリケートゾーンケアについてセミナーをさせて頂いてきました。中には複数回会いに来てくださる方がいらっしゃるのですが、そんな時いつも驚かされることがあります。それはデリケートゾーンやパートナーシップに深く悩んでいた方がケアを始めると、見る見るうちに女性らしくなられて、内側から輝いて瞳や肌が潤っているということ。「はじめは恥ずかしかったけど、オイルマッサージをするようになってから、全身の潤いが変わってきた!」「膣が乾燥して痛みがあったけど、柔らかく潤った膣になった」「粘液力が上がってパートナーがとても喜んでくれた。何年も連れ添ってきて始めて、記念日でもないのに突然プレゼントをくれたの!」などなど嬉しいニュースとともに、晴れやかなお顔で会いに来てくださいます。
自身のサンクチュアリ(聖域)である膣まわりのケアを丁寧にして、自分も、パートナーもハッピーになれたらそんなに嬉しいことはありませんよね。乾燥が進む大人世代こそ、オイルマッサージでケアを始めてみてはいかがでしょうか。
次回は膣をキュッと引き締めるトレーニング方法についてお伝えします。お楽しみに!
植物療法士 森田敦子
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日本における植物療法の第一人者。デリケートゾーンケアの重要性を説いて話題となった『潤うからだ』の著者。