
更年期症状で腰痛に? 腰痛の原因とは
更年期は、腰痛に悩まされる方も増える時期です。この時期の腰痛の原因は大きく分けると2つあります。
一つは更年期症状からくるもの。
女性ホルモンの低下によって自律神経が乱れ、背中や腰回りの周辺の筋肉への血流が滞ってしまい、冷えやすく疲労物質がたまりやすい状態になっていること腰痛の症状を引き起こします。また、これまで女性ホルモンで守られていた、関節や軟骨が、女性ホルモンが減少することで痛みがでやすくなっていることも原因の一つと考えられています。
そして、もう一つの原因は、悪い姿勢や筋力低下によるものです。腰が反りすぎている姿勢や、筋肉ではなく骨で体重を支えている場合、年代にかかわらず腰痛になりやすいです。
多くの場合は本格的な腰痛に悩まされる前に、姿勢を正したり、筋力をつけることで腰痛を予防したり改善することができます。
腰の疲労を改善する姿勢
腰痛の基本的な対策は、まずは「正しい姿勢」です。まずは鏡を見て、自分の姿をチェックしてみましょう。知らず知らずのうちに骨盤が前傾していませんか?
・腰痛になりやすい姿勢

お腹の力が抜けて骨盤が前傾して反り腰になっていると、お腹の重みを腰で支えるために、腰の筋肉に負担がかかり腰痛の原因になります。
そればかりか、骨盤が前傾していると、内臓も脂肪も下垂し見た目もぽっこりお腹になってしまいます。
・正しい姿勢

目安は骨盤の角度です。骨盤の角度は、恥骨からおへそが床に対して90度になるようにします。
この姿勢は、腹筋や背筋が常に使われており、腰への負担が軽くすみます。見た目もスッキリしたお腹になります。
腰の疲労を改善するストレッチ方法
すでに腰痛がある方は、こちらのストレッチを試してみてください。腰の反りを抑えて、腰痛を緩和させる効果があります。
1. ゴロンと横になり、片ひざずつ胸の前に引き寄せる。

2. 太ももを胸に近ずけて両ひざを胸の前で抱える。

3. 自然呼吸で10秒間キープ。ゆっくり足を下ろす。1〜3を3セット行う
腰痛にならないためのエクササイズ方法
腰痛予防には、腹筋・背筋というような、体幹部を鍛えるエクササイズがオススメです。
1.腕立て伏せのポーズで10秒キープする。この時に、手首は肩の真下に来るようにし、足は腰幅に開く。自然呼吸で行う。

2.腰を後ろに引き、腰回りをストレッチする。

3.1〜2を3セット行う
このエクササイズを行うと、バランスを保つために、お腹の筋肉や背中の筋肉をしっかり使っているのが感じられるはずです。続けることによって、姿勢の改善効果も期待でき、見た目もスッキリします。1の体勢がつらい場合は、前腕を床につけた状態で行ってみてください。
40歳からの自分のカラダの守り方
何もしないでおくと、加齢とともに筋肉量は低下してしまいます。腰痛を防ぐためだけではなく、将来を快適に過ごすためにも、40代から筋肉量を維持することが大切です。
これまでに感じたことのないような不調や痛みに直面する更年期は、今までの生き方や暮らし方を振り返り、軌道修正をする絶好のチャンスです。カラダの変化をキャッチしたら、自分のカラダと相談しながら生活習慣を整えたり、エクササイズを実践してみてくださいね。
NPO法人ちぇぶら代表理事 永田京子
ピラティスや産後ケアの指導者として活動する中で、40代の受講者たちの声を受け更年期を迎える女性をサポートする「ちぇぶら」を設立。