【#FocusOn】「更年期の苦しみから女性を解放したい!」NPO法人ちぇぶら代表理事 永田京子さんインタビュー<前半> | 大人のワタシを楽しむメディア
【#FocusOn】「更年期の苦しみから女性を解放したい!」NPO法人ちぇぶら代表理事 永田京子さんインタビュー<前半>

【#FocusOn】「更年期の苦しみから女性を解放したい!」NPO法人ちぇぶら代表理事 永田京子さんインタビュー<前半>

WOMeで【更年期は人生が輝くチャンス】を連載中のNPO法人ちぇぶら代表理事の永田京子さん。今回は永田さんに「なぜ更年期をサポートするNPOを立ち上げたのか」、「世界と日本の更年期に関する常識の違い」、などについてお話を伺いしました。インタビュー前半です。


更年期に苦しむ母親と反抗期だった私の確執

――お久しぶりです! 今回は改めて永田京子さんがなぜ、NPO法人を立ち上げて更年期をサポートする活動をするようになったのか、ということや世界と日本の更年期に対する常識のずれ、などについてお話を伺えればと思っております。よろしくお願いします。

お久しぶりですね! 本日はよろしくお願いします。

――ではまず、「ちぇぶら」を立ち上げようと思った経緯を教えていただけますでしょうか?

はい。大きく分けて二つ理由があります。一つは、私の母の事です。私が高校生の頃、母は酷い更年期症状に悩まされていました。母はよく笑い、明るく元気な人だったんです。それが更年期になって、様々な体調不良のストレスから暴言を吐いたり暴力をふるうようになりました。変貌する母を目の前にして、悲しくて辛かったことを覚えています。

――お母さまはご自分が更年期だと分かっていたのでしょうか?

おそらく、分かっていなかったでしょう。火照りとかホットフラッシュとか更年期の分かりやすい症状は出ていなかったんです。だから、お医者さんを点々としていました。目が乾くと眼科へ行き、喉がつかえると耳鼻科へ、腰が痛かったら整体、頭痛が酷いと脳神経外科…といった感じです。通院して薬をもらって飲むけど改善されない…。精神的にも参ってしまった様子で、家族に当たっていました。当時、反抗期だった私はそんな母とひどくぶつかり合うようになって…私は家を出ることにしました

――お母さまご自身も辛かったでしょうね…。家を出て、その後はどうされたんですか?

演劇の道へ進みました。お芝居が好きだったんです。舞台に立ったりダンスをしたりと経験するうちに、もっと表現できるようになりたいと思いました。そのためには自分のカラダを自分の意思どおりにコントロールする技術がいると考えたんですね。筋肉や骨について勉強したらもっと幅広い演技ができるんじゃないかと。そこで私は身体を学ぶ学校に通いはじめます。

――そこでは具体的に何を学ばれたのですが?

整体やアロマ、リフレクソロジー、経絡、ピラティスなど総合的に学びました。そこで得た資格もあります。

――そうだったんですね。その技術を役立てた仕事に就こうと思われたんですか?

最初は表現を深めるためにという思いだったんですが、たまたま身体の研修で人に勧められて『母になった女性のための 産後のボディケア&エクササイズ』という本を読んだんです。タイトル通り産後のためのエクササイズ本なのですが、当時の私には新しい形の「表現活動」に思えました。私は表現がしたくて演劇の道に進んだのですが、表現するって演劇だけじゃないんだと気がついたんです。私も表現を通して、より人の役に立つことができるのではないかと、すぐに著者の方が運営している団体に問い合わせて、その団体のインストラクターになりました。

――どんなことをしている団体だったんですか?

産後の女性のケアです。産後の女性のカラダはとても弱っていて、リハビリが必要な状態です。そこで産後ケアのインストラクターとして多くの女性と接するうちに、特にアラフォーで出産された方の心身の不調の声が多かったことに気が付いて。しっかりクラスに通った後は皆さん元気になって卒業されるんですが、1か月くらい経つとまた「もう死にそうです…」とやってくる。

これって何なんだろうなあ…? 本当に産後だからという理由だけなのかな? と思っていました。そんな時に、当時住んでいた埼玉県所沢市から40代50代女性向けにエクササイズ講座をやってくれないかと、依頼されたんです。クラスを開いたら皆さん「なんだかカラダがだるい」とか「理由もないのにイライラする」とか仰っていて。「それが原因で家族に当たってしまうことがある」という悩みも聞きました。そこで母親のことを思い出しました。もしかして、あの時の母は「更年期」だったのでは? と。クラスの皆さんが3回のレッスンを経てすごく元気になった姿を見て「更年期をサポートするのは私の使命だ!」と思い、すぐに「ちぇぶら」を立ち上げました。これが二つ目の理由です。

手書きのチラシを作ってポスティングする日々

――さすがの行動力ですね。

調べてみたら、更年期のサポートは日本にほとんどなかったんです。妊婦さんや産後のケア、高齢者のケアをする場所はあるんですけれども、ミドル世代は社会のサポートからすっぽり抜け落ちちゃっている。更年期に様々な症状で苦しんでいた母、辛い思いをした家族は私たちだけではないはず。更年期サポートがあればもっと笑顔の人が増えるはずだ。そんな思いで立ち上げました。

――“ちぇぶら”という名前はどうやって考えたのですか?

更年期のことを色々調べている時に、海外では更年期ってなんていうんだろう? って思ったんです。 “the change of Life「人生の転機」”っていうんですよね。ステキだと思いました。それで“チェンジ・オブ・ライフ”から団体名を“ちぇぶら”にしました。

――なるほど。始めはどんなことをしていたのですか?

自宅の一室から小さなエクササイズ教室をスタートさせました。手書きのチラシを作って自分の足でポスティングしていました。それが2014年のことですね。

――どうやって広がって行ったんでしょうか?

ありがたいことに参加してくれた方のおかげで広まっていきました。体験してくれた方がすごく良かったから、自分の町でもやって欲しいとか、レッスンに友だちを連れてきてくださったりとか。それでも細々と…という感じだったんですが、ある時、社会起業家を育てる場所「社会起業塾」(主催:NPO法人ETIC.)にエントリーして、やりたいことを形にするチャンスをいただきました。そこで質問をされたんです。「更年期女性は何に困っているの? 誰のために何をやるの? それで社会はどう変わるの?」 私、ぜんぜん答えられなかったんです。「これじゃダメだ。徹底的に知り抜こう!」そう思って、更年期経験者の女性たちにインタビューをし、アンケートをとりはじめました

――具体的にどうやってアンケートを実施したんですか?

来る日も来る日も街頭に立って、女性たちに声をかけました。「更年期の時どんな症状がありましたか? どんなところが辛かったですか? どうすればより快適に過ごせたと思いますか?」と。

――しかしそれは…更年期を経た人として扱われるとなると年寄り扱いされたように感じる人もいるでしょうね。

そうですね。「更年期」という言葉がネガティブに捉えられがちですから、お叱りを受けることもありました。だけど、「更年期サポートは私の使命だ」って思っていましたから、はりきってアンケートを取り続けていました(笑)その姿を見るに見かねて友人たちが手伝ってくれるようになって。知り合いにアンケートをまいてくれたり、友人のお母さんたちが自分の友だちにアンケートを書いてもらって取りまとめたりしてくれて。所沢市の駅前から始めたアンケートでしたが、最終的には全国から1,014名のアンケートが集まったんです。本当に感謝しています。その時に一緒に頑張ってくれた人たちのなかには今も共に活動してくれている人もいます。

――1,014名分もの更年期の症状や悩みが集まったんですね。どんな声が一番多かったですか?

一番は「更年期のことを知っておきたかった」という声でした。「知っていればこんなにガマンすることもなかったのに」そんな言葉がありました。

それと、印象的だったのは、更年期をすぎると、ほとんどの方が元気になられていたことです。「気が付いたら症状がなくなっていた」「振り返ると、あれが更年期だったのかと思う」と教えてくれました。更年期には必ず出口があるんです。

――1,014名の更年期を経験した方々の声を集めることで永田さんは本当に必要なものが何なのか、ということに気が付くことになります。後半は日本と世界の更年期に対する常識の違い、更年期を未然に防ぐ方法についてです。お楽しみに。

文/和氣恵子

NPO法人ちぇぶら代表理事 永田京子さん
演劇活動後、ピラティス指導者や産後ケアの指導者として活動する中で、40代の受講者たちの声と自身の母が更年期障害になった経験から、更年期を迎える女性をサポートすることを目的とした「ちぇぶら」を設立。
ちぇぶらは「the change of life」の意味。医師のもと女性の健康・更年期について学び、また1014名の女性たちの調査協力を経て更年期に本当に必要な “更年期対策メソッド”を研究・開発・展開。日本全国の企業や自治体、医療機関、海外ではカナダで講演会を行うなど、国内外のべ1万5千人以上が受講。女性のエンパワメントを引き出す講師として定評がある。兵庫県出身、愛知県在住。2児の母。

永田京子さんの記事を見る



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