「これが私のスタイル!」と胸を張ること【大網理紗 エッセイ “自分軸”で生きるということ#2】

「これが私のスタイル!」と胸を張ること【大網理紗 エッセイ “自分軸”で生きるということ#2】

アメリカに住む働く女性、ママたちのライフスタイルを、国際基準マナー講師の大網理紗さんの視点で発信していただくエッセイ。第1回から続き、第2回目は日本とアメリカとの違いから見える日本の良さとについてです。


制服のまま、子どものお迎えに来るママたち

前回からのつづき ーーー

そんな彼女の言葉を聞いて、保育園に軍隊の制服や病院の手術着のまま、お迎えに来ているママ達を初めて見たときのことを思い出しました。これはアメリカが車社会で、制服のままでも車で帰れてしまうからこそできることなのかもしれませんが、正直初めて見たときはとても驚きました。

けれど、凛として颯爽と制服姿で子どもを抱っこして歩いている姿をみて、とても素敵だなと感じました。私は日本で仕事をしていたころ、仕事が終わらず子どものクリスマス行事にスーツで駆けつけたことがあります。子どもに合わせたおしゃれをしているママ達の中、ビジネススーツの私はなんとなく浮いていて、肩身が狭いような気持ちになってしまいました。

私の尊敬する女性社長が、「どれだけ仕事が忙しくても、私は仕事の服装のまま、子どもの行事に行くことはしない。必ずデニムに着替えてからいく。子どもの場所には子どもの場所にあった空気をまとう必要があるから」と言っていた言葉を思い出して、反省しました。

私はその女性社長の考え方もとても好きですし、女性はそうやって周りの空気に溶け込むように調和して、まめに着替えられるのが素敵なんだとも思います。どちらも素敵なスタイル。それは、それぞれが自分の軸を持っているからだと思います。私も肩身が狭い…なんて人目を気にせず、堂々としていればよかった。世界中どこにいても、誰といても「これが私のスタイル」と胸を張れる女性がカッコイイと今は思います。

どこにいても誰といても「私は私」と言える強さ

写真は世界最大の花崗岩の一枚岩の山、ストーンマウンテン。山腹には南北戦争の司令官のレリーフがあります。戦争は悲惨で許容できるものではありませんが、それぞれが「自分の信じる道」のために戦った歴史を感じます。

とはいえ、私には“It's out of your business.”と、他人に言う勇気はでそうにありません。そんな話を、アメリカに10年以上暮らしているブラジル人女性にしてみました。彼女は歯科医師で、東京に住んでいたことがあります。日本の大学で3年間研究していたそうで、日本が大好き、特におそばが好きだそうです。日本で大きな地震があった際も、いち早く心配して声をかけてくれました。

彼女は「Japanese are polite and honest.」 日本人は礼儀正しくて正直だからよ、と答えてくれました。「日本人の女性は、他人にも自分にも礼儀正しく、正直でいようとするのだと思う。だからきっと悩むのね。でも私は、日本人のそういうところが好きよ」と言ってくれました。

アメリカ人、日本人、と一言には括れません。本当にいろんな人がいます。でも日本で暮らしていた海外の人から見て、私たちがそんな風に見えるなんて、ちょっと嬉しいです。おそらく私が“It's out of your business.”と他人に言う勇気がでないのは、相手に失礼な気がしてしまうし、言った後のその人との人間関係が気になるから。

それを気にするのは彼女が言う「礼儀正しい」になるかはわかりませんし、さらっと流せずに、どこかもやもやした気持ちを抱えてしまうのは「自分の気持ちに正直でいようとする」からではなく、自分に自信がないからなのかもしれません。私は他人のスタイルにNOとは言わずにできるだけ寛容でありたいと思うし、「私は私」と言える強さを持てる私でいたいと思っています。

リサ・コミュニケーションズ代表 大網理紗


大網 理紗

リサ・コミュニケーションズ代表
世界の王室・皇室・政府要人といったVIP接遇業務に従事した後、全国アナウンスコンクール優秀賞、国際優秀賞受賞などの経歴を活かし、話し方&国際基準マナーのスクールRiSA Communicationsを設立。
独自のメソッドを開発しコミュニケーションスペシャリストの育成を行なう。大学、教育委員会、企業等で数多く講演。また、宮内庁・王室主催の舞踏会などで社交界の経験を積む。

著書
『人生を変えるエレガントな話し方(講談社刊)』
『大人らしさって何だろう。(文響社刊)』



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この記事のライター

話し方&国際基準マナーのスクールRiSA Communicationsを設立。国際基準マナー講師。

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