いい加減、自分で決めたい私の人生!【院内集会】取材レポート | 大人のワタシを楽しむメディア
いい加減、自分で決めたい私の人生!【院内集会】取材レポート

いい加減、自分で決めたい私の人生!【院内集会】取材レポート

福田和子さん、山本和奈さんに注目!「女性活躍」が国の政策として掲げられ、働く女性は増加し、男性が育児休業を取ろうという動きがどんどん活発になっている日本。ですが、世界から見れば、ジェンダーギャップ指数が110位など、まだまだ遅れているのが現状です。そんな中ふたりの日本人女性が、世界最大級のジェンダー平等や女性の健康と権利に関する国際会議「ウーマン・デリバー(Women Deliver)2019」に参加しました。そこで得た最も新しい世界の情報や報告も交えつつ、女性のエンパワーメントやセクシャル・リプロダクティブ・ヘルス/ライツに関して議論する院内集会が開催されたので取材してきました。


“セクシャル・リプロダクティブ・ヘルス/ライツ(SRHR)”という言葉をご存知ですか?

「女性活躍推進」などと言われ、男性の育児休業取得率が徐々にではありますが上がってきている日本。それでも世界から見たらジェンダーギャップ指数は110位とまだまだ男女平等とは言えない現状があります。

そんな中6月27日(木)【いい加減、自分で決めたい私の人生~グローバルな動きから見た”日本の女性の健康と権利”】という院内集会が参議院議員会館で開催されました。この会は、世界の妊産婦と女性を守る活動を50年に渡り続けてきた公益財団法人ジョイセフが主催で行われました。

発表などを行ったのは、#なんでないのプロジェクト代表 福田和子さん、Voice Up Japn代表 山本和奈さん、日本家族計画協会理事長・産婦人科医 北村邦夫さん、全日本おばちゃん党代表代行 谷口真由美さん。開会挨拶は参議院議員の福島みずほさんが行い、数名の国会議員も会に参加していました。

ところで、セクシャル・リプロダクティブ・ヘルス/ライツという言葉をご存知でしょうか? 略して“SRHR”と呼ばれるこの言葉の意味は“性と生殖に関する健康と権利”。妊娠や出産はもちろん性や自分の身体に関することはすべて自分で決める権利の事です。

さて、これまでの人生、何の圧力も受けずに自分の身体についてはすべて自分で決めてきた、と言い切れる人はどれだけいるでしょうか。

#なんでないの シンプルに素直に声を上げた福田和子さん

2019年6月上旬、カナダ・バンクーバーで【ウーマン・デリバー(WomenDeliver)】という世界最大級のジェンダー平等や女性の健康と権利に関する国際会議が開催されました。カナダのトルドー首相や国連国際機関代表など世界150カ国以上から8000人以上が参加しました。

そこにジョイセフI LADY.アクティビストを代表して、「#なんでないの」プロジェクト代表の福田和子さん、Voice Up Japan代表の山本和奈さんが参加しました。

福田和子さんはそこで、「包括的性教育はいかに若者をエンパワーメントするのか」というセッションに登壇し、避妊法やアフターピルに関して日本女性が置かれている現状を世界に訴えました。集会ではその発表の内容と発表を行った時の各国の参加者たちの反応などが伝えられました。

すごく印象的だったのは、福田和子さんが発表する世界と日本の避妊法やアフターピルに関する格差のすさまじさ。そして世界の人たちが発表を聞いてどんな反応をしたのか、という話。福田和子さんが発表を行ったら、来場されていたデンマークのメアリー皇太子が会終了後に福田和子さんに直接「どうして日本はそういう状況なのか?」と質問に来られたというのです。そして、ガーナから参加していた女の子に福田さんは

「日本の状況はおかしい! 私たちの基本的な権利が侵されているのに日本人は怒らないの!?」

と、“ガチギレ”されたと言います。発展途上国とされ日本よりもジェンダーギャップがあるように感じるガーナの女の子が日本の現状に怒りを表すことに対して福田さんは衝撃を受け、これは怒っていいことなんだと目が覚めたそうです。

発表を聞きながら、SRHRに関する日本の常識は完全に世界の非常識であり、世界と日本ではものすごい格差があるのだということを知り、正直少し恐ろしさを感じました。

こんなにも日本人は、私たちは、何も知らないんだ、と。

福田さんはこうも言っていました。世界は女性や女児の健康を支援し投資することでより豊かになるということを知っていて、実際に投資活動を始めている。トルドー首相は「カナダ政府はこれから10年間毎年1.4ビリオンダラーを、世界中の女性と女児の健康を支援するために投資することを約束する」と発表したそうです。

これは、統計を取りデータ化し可視化することで、この投資が必ずプラスに働くと知っているからできること。何かを訴える時にデータを取ることの重要性を福田さんは痛感したとも話していました。

「日本は性暴力に寛容的」法改正を求め活動する山本和奈さん

19歳の女性が実の父に性交を強いられた事件が無罪判決になるなど、性犯罪の無罪判決が続いたことを受け、山本和奈さん主催の「Voice Up Jpan」などが「不同意」のみで性犯罪が成立するように刑法改正を求め、インターネット上で法改正に関する署名を展開し、小山太士法務省刑事局長に約4万6千人分の署名を提出しました。

ところで日本の性的同意年齢はご存知でしょうか? 13歳です。ですが、中学生は性行為をしないという前提のもと学校教育では避妊の方法を教えてはいけない、という矛盾を抱えているのが今の日本の現状です。

山本さんの発表には何度も感情を揺さぶられました。

ウーマンデリバーに参加していたある日、夜遅くなったのでタクシーに乗ったそうです。するとインド人のタクシー運転手さんに何をしているのか聞かれたのでウーマンデリバーに参加していることを伝えると「日本に性差別あるの?」と言われたので、「実の娘をレイプした父親が無罪になった」と言ったら「そんなの死刑だよ!その場で撃ち殺せ!」と言われたと。そしてそのドライバーとのやりとりを「皆、目を覚まして」というメッセージと共にツイートしたところ、なんと炎上したそうです。

その現状を伝え、山本さんはこう言います。

「日本では“性”はものすごくタブーなのに“性暴力”にはとても寛容的で私たちの守られる権利が阻害されている」と。

CEDAW(女性差別撤廃条約)では日本のレイプ・集団強姦・ストーカー行為を象徴するポルノや漫画、ゲームなどについて問題視しているそうです。ですが、山本さんがそのようなツイートをすると「そういったものがあるから実際の犯行に及ばないんじゃないか」「抑止力になっている」などという声が多く寄せられるとか。

しかし、そもそもそういったものを見ることによって、間違った性認識をしてしまうということがあるというのは想像に難くないと思います。そして山本さんはこう続けました。

「世界はユース(30歳以下)の力を信頼している。“ユースは未来のリーダーではなく、今もうすでにリーダーなんだ”とウーマンデリバーで言われました。“一人ひとりが世界を変える力を持っている。あなたはどうやって世界を変えるの?”と問いかけられた」と。そして、あるガーナの女の子のスピーチが印象的だったそうです。

「ガーナの女の子が自分の国の大統領が横に座っている壇上でこう言いました。“あななたちは私たちがいなければ何もできないでしょう。私たちがいないとダメなんでしょう。将来がどれだけ輝くかは私たち女の子たちがどれだけ輝いているかによるんです。ジェンダー平等なんていってないで、今すぐ解決策へと取り組んでください。ジェンダー平等は今、必要なんです!”彼女の素晴らしい勇気に心打たれました。日本の意思決定の場所には多様性がありません。こんな状態でジェンダー平等、SRHRなんて成し遂げられるんでしょうか

すべての人にとって有害なジェンダーバイアスを失くそう!

左から:福田和子さん、山本和奈さん、谷口真由美さん、北村邦夫さん

福田和子さん、山本和奈さんの発表の後は北村邦夫さん、谷口真由美さんを交えパネルディスカッションとオープンディスカッションが行われました。なぜ日本ではアフターピルへのアクセスがこんなにも悪いのか、なぜ女性が主体的にできる避妊法が少ないのか、なぜジェンダーギャップが埋まらないのか、などと言った問題について闊達に議論が交わされました。

ジェンダーの話をする時、ともすると女性の権利ばかりを主張し女性が強くなり、男性が弱くなり不利になる、というイメージを持ってしまうことがあると思います。しかし、そうではなく、福田和子さんや山本和奈さんが伝えたかったことは、

「ジェンダーの平等を求めることは、お互いのパイを奪い合うことではない。有害なジェンダーバイアスを取り去ることで、すべての人が生きやすくなる。自分も一歩生きやすくなる。ジェンダー平等はすべての人にとって利益がある」ということ。

「私たちはこんなに辛い状況にある」

と憂いて文句を言いたいのはなく、

“現状を知り、改善策を講じる”こと。

力強く話すユースの福田さんや山本さんを見つめ、会場の熱気と共に日本もゆっくりではあるけれども確実に変わりつつある、そう感じた素晴らしい時間でした。

お二人の活動、ジョイセフの活動を知りたい方は以下よりご確認ください。私たち一人ひとりにできることがきっとあるはずです。

#なんでないの
Voice Up Japan
公益社団法人ジョイセフ
I LADY.

#なんでないの: シールに注射…ないものだらけの日本の避妊を変えてゆく

https://www.nandenaino.com/

シール、注射…世界には今、確実で安全、超便利な避妊法が数多くある。なのに日本には、それがない。Sexual Healthを守る情報も選択肢も環境もない、そんな日本を、変えてゆく。#なんでないの

Voice Up Japan

https://www.voiceupjapan.org/?lang=ja

Voice Up Japan は日本でジェンダーの平等を目指す団体です。

国際協力NGOジョイセフ(JOICFP)

https://www.joicfp.or.jp/jpn/

ジョイセフは、世界の妊産婦と女性の命と健康を守るために活動している日本生まれの国際協力NGOです。1968年に設立、国連、国際機関、現地NGOや地域住民と連携し、アジアやアフリカで、保健分野の人材養成、物資支援、プロジェクトを通して生活向上等の支援を行っています。

I LADY. ~ 恋愛、セックス、避妊、妊娠、産む、産まない―。自分らしい人生を、自分で決めるために。~

http://ilady.world/

I LADY.が向き合うテーマ「セクシュアル・リプロダクティブ・ヘルス/ライツ」。日本語に訳すと「性と生殖に関する健康と権利」。まだあまり知られてない言葉ですが、女性たちの命と健康を守るための重要なキーワードです。自分の人生を、自分らしく決めるために。まずは自分の身体と向き合ってみませんか?



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