「iroha」×『おしえて!ドクター・ルース』田中俊之先生&西野芙美さん トークショー付き試写会レポート! | 大人のワタシを楽しむメディア
「iroha」×『おしえて!ドクター・ルース』田中俊之先生&西野芙美さん トークショー付き試写会レポート!

「iroha」×『おしえて!ドクター・ルース』田中俊之先生&西野芙美さん トークショー付き試写会レポート!

8月30日(金)から新宿ピカデリー他で公開する『おしえて!ドクター・ルース』の公開を記念して、女性のセルフプレジャーアイテムブランド「iroha」とコラボレーションした試写会付きトークショーが開催されました。トークショーにはWOMeにもご登場いただいた男性学の田中俊之先生とiroha広報の西野芙美さんが登壇されました。


8月21日(水)『おしえて!ドクター・ルース』の公開を前に女性向けセルフプレジャーアイテム「iroha」とのコラボレーションイベントが開催されました。映画の上映の後には「iroha」の西野芙美さんと男性学の先駆者 田中俊之先生が登壇され、ジェンダーバイアスと日本の性事情について映画に絡めてトークが行われました。その模様をレポートします。

80年代ルースが答えていた質問が現代日本では未だに未解決のまま

西野さん:今回、irohaと『おしえて!ドクター・ルース』がコラボレーションしてこのような会を開催したんですが、その意図として、映画が素晴らしいというのは前提として、TENGAが掲げている“誰もが性を楽しめるようにしたい”“性を表通りに”という理念がルース先生の考え方とものすごく一致していると思ったからなんですね。それを思った時に、今の日本社会において、“女性らしさ”“男性らしさ”というジェンダーバイアスが性生活において大きな影響を与えていると思うんです。田中先生はこの映画を観て、どんなことを感じられましたか?

田中さん:まず、こういった伝記ものを観た時に、“観た人個人がどう思うか”ということがあると思います。誰の人生もオリジナルで唯一無二のもの。だとしたら、こういう他人の人生を観た時に自分の人生を省みる良い機会だな、と個人的には思いました。そして映画を観て思ったことはルースさんが何度も訴えていた“教育の大切さ”ということについての重要性です。ルースさんは第二次世界大戦中に思春期を過ごし、勉強させてもらえなかったのにも関わらず、学ぶことを止めなかった。そして90歳の今もなお学び続けているという姿勢が本当に考えさせられます。学ぶ喜びを知っているということは本当に素晴らしい。

そしてね、TENGAさんが掲げている“性を表通りに”ということやルースさんがオープンにしていった性については、もともすれば“フリーセックス”と勘違いされて、「なにしてもいい」「野放しでOK」みたいな勘違いをされがちなんですけど、全然違うんですよね。どちらも、しっかりとした教養に裏打ちされたものなんです。そこを勘違いしちゃいけない。

さらにルースさんがラジオ番組から出てきたっていうのがまたいいですよね。僕もラジオリスナーですが、ラジオって「自分だけに耳元で話してくれている」「相談にのってくれている」というような親密感が生まれやすい。最初がラジオだったからこそ、ルースさんの人気が爆発的なものになっていったんだと思いますね。

西野さん:本当にそうですね。悩みがあっても相談して偏見を持たれたらどうしようとか、自分自身の存在が脅かされたらどうしようという恐怖があって相談できない、という人は今の日本でもとても多いと思います。情報交換ができるという環境は本当に大切だと思います。

田中さん:そうですね。ルースさんはセックスとリレーションシップの専門家なんですよね。抜群にコミュニケーション力が高くて、相談者たちの懐に入り込んで悩みを解決していく。素晴らしいですよね。

西野さん:私たちも様々な質問を受けるんですが、ルースさんが80年代アメリカで受けていた質問、「男性のサイズは大きい方がいいんですか?」とか「女性って性欲あるんですか?」とか「男でも気持ちの良い時に声をあげてもいいんですか」とか、未だに聞かれるんですよ。「80年代のアメリカと今の日本は同じじゃないか! 何も変わってない!」って愕然としました

田中さん:だいたい日本はアメリカより30年遅れてるって言われていますしね…しかしトランプ政権になって巻き返しのチャンスかもしれない(笑)しかし、先ほど西野さんも仰っていたように、ジェンダーバイアス、男性はこうあるべき、という思い込みの中で“男があえぎ声を上げる”っていうのはないものなんですよね。そんなの見たことないし。上げたら気持ち悪いと思われるんじゃないかって思ってしまう。でもそれこそセックスというのはふたりだけのもので、ふたりだけの密室で行われるわけです。だからふたりだけのセックスを創り上げればいいわけですよね。声だってどんどん出しちゃえばいい

西野さん:本当にそうですよね! ルースさんも映画のなかで仰ってましたが、「大人のふたりが合意して行うことならなんでもOK」って本当にその通りだと思います

感情を抑えるように育てられた男性が女性の気持ちを思いやれる?

田中さん:僕には息子がいるんですが、公園で遊ばせてたりすると周りに同じようにお父さんと遊びに来ている男の子がいるわけです。ある時、一人の男の子が転んで泣いちゃった。そしたらお父さんが「男なんだから泣くんじゃない!」って言うんです。痛いから泣くわけです。当然ですよね。でも昔からそうやって男は痛くても感動しても悲しくても泣いちゃいけないって言われて育つ。自分の心に対峙しないまま育ってしまうわけです。自分の心を知らない男が相手の気持ちをおもんばかることなんてできると思いますか? 女性に「もっと私の気持ち考えてよ!」と言われても、自分の気持ちすら考えたことがないのにできないですよ。

じゃあどうやって男性が自己肯定感を持つかというと筋肉をつけることなんですよね。男らしくなることです。すると「喘ぎ声を出すなんて、男らしくない。だから出さない」という思考回路になってしまう。あとは男性はセックスをコントロールしなければいけないと思っていますね。一般的に言う、勃起して挿入して射精までやり遂げる、これを自分のコントロールのもと遂行することが男らしいセックスだと思っている

西野さん:それ以外のロールモデルを見たことがないし、知らないんですよね。見たこともないし、知らないことをしたら気持ち悪いって思われるんじゃないかって思うのは本当にそうだと思います。

田中さん:でもね、ロールモデルを知らなくても、社会が変わらなくても、自分たち自身は変わることができるわけです。自分たちで乗り越えることができる。先ほど西野さんが仰っていたようにルースさんも“大人の男女が合意して行うならなんでもOK”と言ってます。自分たちの合意があれば世間的にはどんなにアブノーマルだと言われるようなことだってしていいわけです。

西野さん:それこそ真の性の自立ですよね。押し付けられた価値観でセックスをしていたら、想定内のセックスしかできない。想定内のセックスというのはアダルトビデオをお手本にしたセックスということです。それで本当にお互いが満足するセックスをすることができるのか? そこから一歩出て、想定外を楽しむ。それが主体的に性を楽しむということに繋がると思います。

田中さん:そういう考え方こそ、教育から生まれるのでしょうね。大人が恥ずかしそうにセックスについて話したり、聞かれても答えなかったりしたら、セックスとは恥ずかしいものだ、というネガティブな概念が子どもに植え付けられてしまう。そうではなくて、堂々とオープンにまずは大人が話す、それが一番大切なことなのではないでしょうか。

30分というトーク時間はあっという間で、田中先生も西野さんもまだまだ話したりない…という状況で会は終了しました。ロビーにはイベント終了後もたくさんの人が残り、田中さんや西野さんと談義を交わしていました。当日は女性が多かったのですが、男性の姿もチラホラと見受けられ田中先生からは「この場にいらしている男性は素晴らしいと思います。こういう映画は男性こそ観るべきです。ぜひ女性の皆さんは男性とパートナーを誘って観に来ていただければと思います」という言葉もでました。

『おしえて!ドクター・ルース』は決して、エロかったり際どかったりする映画ではありません。身長140㎝、90歳のキュートなルースが、どんな人生を生きてきて今があるのか。それをルース自身のチャーミングな魅力と美しいアニメーションで描きだしてくれるエンターティメント性あふれるドキュメンタリーです。ぜひ、大切なパートナーとお出かけください。

映画『おしえて!ドクター・ルース』公式サイト

https://longride.jp/drruth/

アメリカでいちばん有名な“お悩み相談”。ドイツ生まれ、ニューヨーク在住90歳。職業、セックス・セラピスト。自分らしく生きるために学び、恋し、戦い、働く。彼女の言葉には、生きるヒントが溢れてる。2019年サンダンス映画祭出品。8月30日(金)新宿ピカデリーほか全国公開。



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