年越しそばを食べる風習ってどこから発生したの?
12月31日(大晦日)に食べる「年越しそば」は、縁起物として日本の家庭で広く親しまれています。そもそも大晦日に年越しそばが食べられるようになったのは、江戸時代の中頃のよう。年越しそばが根付いた由来は諸説ありますので、いくつかご紹介してみましょう。
■健康を願って
そばは、肥えた土地でなくとも比較的どこでも元気に育つ植物。そんなそばにかけて、健康への祈願を行ったという説です。
■長寿を願って
細く長く育つそばは、長寿や延命にもなぞらえられる植物。年末に食べることで、来年の自分自身、そして家族の長寿を願ったとされています。
■1年の苦労を年末に切る
そばは、うどんなどに比べて麺が切れやすい食べ物。そこで、1年に苦労したことも大晦日にそばを食べて切り離してしまい、新年からは新たな気持ちでスタートしようという意味を込めたそう。
年越しそばを食べるタイミングって?
年越しそばを食べるタイミングは、家庭によってもさまざまではないでしょうか。
お昼に食べたり、夕食に食べたり、夕食を軽めにしておいて、年が明ける23時頃から食べだすという方もいらっしゃいます。
また、「年越し」というぐらいなので、年をまたいで食べるという方も中にはいらっしゃるのではないでしょうか。
年越しそばは上でご紹介した通り、新年への縁起担ぎで食べるものです。間違ったタイミングで食べたら縁起担ぎになっていないのでは…!? と思ってしまいますよね。
では正しいタイミングはいつかというと、12月31日であれば何時でも問題ありません!
ですので、朝でも昼でも夜でも夜食として食べてもOKなのです。
ただひとつ注意したいのが、12月31日中に食べきること。
年越しそばには「苦労を年末に切る」という意味も込められているので、苦労を年始に持ち越さないようにするためです。
地域によってこんなに違いがある!
お正月に食べるお雑煮は、地域によってすまし汁か味噌汁かが分かれ、また味噌汁の場合も白味噌なのか赤味噌なのかなど、さまざまな違いがあります。
年越しそばも同じで、地域ごとにさまざまな食べ方があるよう。いくつかご紹介してみましょう。
■具が特徴的な地方
京都や北海道などは、甘辛く煮たにしんを乗せて食べる「にしんそば」が普及しています。
また、年越しそばといったら温かいものを想像しますが、福井では辛味のある大根をおろして冷たいそばと絡めて食べる年越しそばが定番。
脂がのったカツオが捕れる高知では、年越しそばにもカツオを乗せて食べるそうです。
■そばではない地方
沖縄でそばといえば「沖縄そば」。年越しそばとしても、この沖縄そばを食べることが多いよう。
また、うどん県としても認知度が高い香川だと「年越しそば」ならぬ「年越しうどん」を楽しまれているとか。
年越しそばを食べるときの注意点
縁起を担いで新年への思いを託しながら食べる年越しそば。あたたかなものでも冷たいものでも、美味しいそばが食べたいですよね。
ただ気を付けたいことは、そばアレルギーのある方は年越しそばといえども絶対に食べてはいけないということ。アレルギー持ちのご本人なら食べてはいけないこともわかっていらっしゃるかとは思いますが、例えば友達同士で大晦日に集まった場合などに注意が必要です。
そばアレルギーを持つ方は少量でも症状が出るので、そば湯を飲むのはもちろん禁止ですし、少量でもそば粉は避けたいところ。そばアレルギーをお持ちの方と一緒に食べる場合は、そのあたりのことを十分に気をつけて、そば粉と接触しないように注意しなければなりません。
年越しそばを美味しく食べて新年を迎えよう!
大晦日に食べる、以外はとくにルールもない年越しそば。とっておきのお店で食べるのも良いですし、この機会に自分でそば打ちをしてみても楽しいかもしれません。
年越しそばを美味しく食べて、旧年中の苦労を切り、新年をポジティブに迎えましょう!
きっちです。
皆の恋バナが好きなこじらせ系女子です。