しめ縄やしめ飾りがあれば神様も安心

「しめ縄」は、神聖な場所を示す印とされていて、神様の受け入れ準備が整っていることを表す役割があります。よく神社や大木などにしめ縄が飾られているのを見ますが、それも同じ意味。
しめ縄の内側は神聖な状態である、ということを示しています。
お正月が近づくと玄関先などによく飾られているのは、「しめ飾り」。これは、しめ縄に縁起の良いものを飾りつけたもので、一般家庭でも普及しているものです。
しめ縄と同じく、神聖な場所であることを示しています。縁起の良いものとして代表的なのは、白い紙でできたひらひらとした「紙垂(しで)」、シダ植物の「ウラジロ」、みかん科の果実「橙」などです。
年始におこしくださる年神様も、しめ縄やしめ飾りがあったら安心できる、というわけなのです。
しめ縄・しめ飾りの飾り方は地域によってさまざま

しめ縄やしめ飾りの飾り方は地域によってさまざま。また、どのような用途かによっても違ってくるので、なかなか一概にはいえないところ。
以前は家族の長がしめ縄を作って飾るのが一般的でしたが、それも今は昔。現在もよく見かける形は、玄関先や神棚などに飾るしめ飾りではないでしょうか。
さらに、しめ縄やしめ飾りにはさまざまな形があります。
縄の巻き方や縁起物のチョイスなど複数あり、そのどれもが意味を持っているのが特徴。たとえば、片一方がひょろっとしている、ごぼうのような形をしたしめ縄は「ごぼう注連」と呼ばれ、太い方は左側、細い方は右側に配置して飾られます。
また、太いしめ縄を輪っかにした「玉飾り」や、細いしめ縄を輪っかにして縁起物をつけた「輪飾り」など、多種多様。
しめ縄やしめ飾りは、本来なら藁を使っています。購入される際は、地域の慣例に従いながら藁を用いたものを購入されると良いでしょう。
12月13日以降に飾って、年明け1月7日を過ぎたら外そう
しめ縄やしめ飾りは、なんとなくお正月に飾るものというイメージがありますが、具体的にいつからいつまでという明確な日程は決まっていません。
ただ、12月13日に大掃除のルーツである「すす払い」があるため、12月13日を「正月事始め」とし、この時期以降で飾るのが一般的。
ただ現代では、12月25日まではクリスマスの飾りつけをされているご家庭も多いので、クリスマス以降で飾られるお宅が多いのではないでしょうか。
このように、年末にしめ縄やしめ飾りを飾ったら、年始は松の内(1月7日まで)を過ぎたら外すのが良いとされています。
ちなみに、12月29日は「二重苦」などとかけられ縁起が悪いので、この日にしめ縄・しめ飾りを飾るのはやめてほいた方が良さそう。
飾る場所はどこ? 飾り終わったらどうするの?

飾る場所は、玄関の正面が良いとされています。
アパートやマンションであれば、戸口に下げておけばOK。また、玄関のほかにも水や火のある場所に神様がいるとされていますので、キッチンやトイレなどに飾るのも良いでしょう。
そのほか、車のフロントガラスに飾っている方もたまに見かけます。交通安全を願って飾られているものですが、注意したいのが途中で落ちてしまわないようにすること。万が一落下した場合は事故に繋がる可能性もありますので、しっかりと取り付けましょう。
しめ縄・しめ飾りを外したら、その後ゴミ箱に捨てて終了、ではありません。
1月15日に行われる、お正月の飾りを積み上げて燃やす「どんど焼き」で燃やすのが慣例。どんど焼きに持っていけない場合は、神社に奉納するのが良いとされています。
しっかり神様をお迎えして良い1年をスタートさせる!

しめ縄やしめ飾りを見ると、一気にお正月気分が高まりますよね。
現代ではこの文化が薄れている地域もあるようですが、しっかりと神様をお迎えし、無病息災を願って良い1年をスタートさせたいところ。
伝統ある日本に住んでいるのですから、ぜひ実践したいお正月飾りのひとつです!
きっちです。
皆の恋バナが好きなこじらせ系女子です。